黄金律または黄金比という言葉を耳にした事があるという人は多いと思います。
名刺として最も美しい形とされる91mmx55mmが統一規格として国内ではすでに常識になっていますから、印刷業者に印刷を依頼すると特に指定が無い限りはこのサイズで作成されますし、経費をなるべく安くあげたいなら黄金比で作成するのが最良です。
昨今はビジネス以外にも個人用やサークル用に作成されるケースも増えていますし、お手製で個性的なものを作る講座も人気になっていますから、デザインや形状または用紙をお好みのものにして、ユニークかつ他の人を惹きつけるような魅力的なものも多数作られています。
名刺を作成する目的の一つは自己アピール以外に市場拡大・商品の宣伝などの業務遂行ですから、まずは社名および問い合わせ先など最低限の情報が明確である事は重要ですし、できる限り多くの人の目にふれて記憶に残してもらわなければなりません。たとえどれほどデザインが優れていたとしても必要最小限の情報がきちんと相手に伝わらなければ、本来の役割を果たさない事になります。
ビジネスツールとして作成するケースで通常シンプルなデザインが好まれるのは、背景画像ではなく社名や連絡先あるいは取り扱いサービス・商品を引き立たせるのにシンプルな方が効果的と考えられているからです。
挿入されるフォント以外の余白部分の配置されるバランスも重要です。
あまりぎりぎりまで印字されているものは見た目も粗雑ですし、窮屈な印象を受けますが、逆に隙間が空きすぎていてフォントが小さすぎるのは質素を取り越して殺風景に感じます。いずれの場合も見る人に不安感を与えます。
フォントの大きさは通常9~10ptです。これより小さいと見えづらいし字体がつぶれてしまう可能性があります。ほどよいバランスを維持しやすいのが黄金比なのです。
最も美しいとされる黄金比をあえて切り崩して注目を浴びる事を狙った名刺も多く作られています。イラストレーターや広告会社またはイベント会社、ブックセンターといった業界の方々です。
個人事業主や自営業という方でも売っているものが一目でわかるような、個性的なデザインで作成される事もあります。もっとも安心して見ていられるのが黄金比とは言われているのですが、意外性を強調してわざと形を崩したり原色を使ってみたりなど、遊び心を演出する事でより強く脳裏に印象を焼き付けようとしているのです。
一例として、特定の花弁を型にした形がユニークな型抜きタイプというのもあり、一目で花に関連した業種だとわかりますし、ピンクや青、赤など花の色をそのままコピーするだけで華やかさや明るさを持った魅力的なものになります。
スマホ型の型抜きは無機質なデザインに度肝を抜かれるような新鮮な印象を与えます。名刺は横型でなければいけないというルールはありませんから縦に使っても良いのです。フォントを工夫しても良いですしオリジナルデザインを嫌み無く配置する事で新鮮さを演出できます。
用紙の一部を好みの形で切り抜いた斬新なデザインやミシン目を入れて手で簡単に切り離せるチケット型など、アイディア一つで世界にたった一つだけしかないオリジナル名刺を作る事ができます。
そのままであれば数ある中の一枚で終わってしまっていたかもしれませんが、第二、第三の使い道をプラスアルファする事によって、さらに宣伝効果をアップしますし、一枚だけでも費用効果は違ってきますから、経費はかかるものの総合的に考えるとお得でもあります。
形がユニークな型抜き名刺の一覧はこちら
オリジナルで作成したい時はデザインや色素材を変えるだけではなく用紙を変えるだけでも変化がつきます。要はどれだけ遊び心を挿入するかにかかってくるわけですが、最も安心して見ていられるのは黄金比です。
これにこだわる事無く型抜きのような形でカード入れに収まる範囲の大きさで納めておけば大丈夫です。あまり大きすぎると逆に邪魔になることもありますので、注意が必要です。標準値をしっかり念頭に置いたうえで拡大・縮小させれば良いのです。
個性を演出する方法は金箔をはって高級感を出すものや、厚めのトレーシングペーパーを使って半透明にする加工もよく使われます。半透明ですと片面だけの印刷になりますがデザインを考える必要がありません。
通常ですと用紙にはマットやコート、上質紙などが使用されるのですが、一般画用紙やポリエステルのフィルム紙などが使われる事もあります。画用紙はインクのにじみが素朴な味わいを出してくれますし、フィルムは半透明な光沢が美しい事で人気の用紙です。特に発色の良さは他の用紙以上です。
こうした加工はオプションとして追加する事ができますが、経済的な負担はさほどではありません。
もっとも安いタイプと比較すれば若干高めですが、使い道によってはプラスアルファの効果を期待する事ができます。通常は1単位100枚の片面・モノクロ印刷および黄金比を基準にして、裏面印刷・カラー・紙質などそれぞれで料金が分かれます。
画像編集ソフトを個人でも使いこなせるなら自宅でも印刷できますが、完成度の高さはやはりプロの方が上でしょう。